緊張してしまうとたちまち安全・安心の感覚を失ってしまいます。
リラックスした状態になるには心の中で安心していることが重要です。
緊張している状態というのはその場所や人に対して少なからず危険を感じている状態です。
環境による影響
例えば、あなたは初めて行く場所というのは少し緊張しませんか?
初めて行く場所というのはどのような所かどのような人がいるかわかりません。
なので安心、安全が保障されているわけではないので、あなたの感覚器官は警戒するように信号を身体の器官から脳へ情報伝達をします。
逆に行き慣れた場所やよく会う人、よく話をする人というのは緊張しませんよね。
また、初めての場所でも落ち着くような場所であれば、緊張はしません。
環境の人間に対する心理的影響はとても大きいです。
騒がしいところよりは静かなところであったり、わずかにBGMくらいがかかっているところのほうがリラックスすることが出来ます。
聴覚過敏の人では尚更でしょう。
自閉症や発達障害の人によくみられるのが、聴覚過敏という症状です。
そのような人たちは静かな環境のほうが過ごしやすいです。
そのように、自分に適した環境にいることができると安心や安全を感じることが出来ます。
あとは汚い場所より掃除が行き届いたキレイな場所のほうがすごしやすいのはいうまでもありません。
このように整った環境にいたほうが人間は安心、安全を感じます。
なので、あなたが長い時間いる空間というのはあなたに大きな影響を及ぼしますので、あなたが過ごしやすいように身の回りだけでも整えると気分は全然変わります。
身体から脳へ情報が送られる
次はあなたの感覚器官です。
環境が外部の要因としたら、感覚器官で感じるものは内部の要因です。
身体で反応した感覚が心拍数であったり血流、発汗などを促し、脳に身体で反応した情報を送っています。
外部からの情報はどこでキャッチするかというと身体です。
目や耳や鼻から情報が入ってきますよね。
その情報を元にあなたが解釈を加えます。
その時、身体では内臓器官から脳に情報を送っています。
緊張するとお腹が痛くなったりしませんか?
あれは腸と脳はつながっているので相互に影響が出るためです。
その結果、緊張であったり、リラックスしている状態をあなたは感じます。
何が言いたいかというと、身体で感じていることが脳に伝わるということですね。
なので、身体が安心、安全を感じればあなたは自ずとリラックスします。
身体からアプローチすることはとても重要なのです。
身体からのアプローチは不安症に限らず、トラウマを解消する心理療法でも用いられます。
トラウマに関しては身体からのアプローチが最重要とも言えます。
脳にもそうですが、身体にもこれまでの記憶が保存されています。
良い記憶もあれば、悪い記憶もあります。
その中の悪い記憶をほぐしていくことが必要になってきます。
それらを解きほぐしていく心理療法はEMDRやタッピングが代表例でしょう。
それらのやり方はまた次の機会でご紹介していきたいと思います。
心理療法でなくても、もっと簡単な方法はあります。
それは運動です。
運動といってもいろいろありますが、良いものは身体の感覚を確かめながらできるものがいいです。
例えば、ヨガです。
ヨガはゆっくりとした動作で行うので自分の身体の感覚というのを感じやすいです。
ヨガに抵抗がある方はもっと簡単なストレッチでも大丈夫です。
ストレッチをやっていく中でしっかりと身体の感覚を感じていきます。
緊張しやすい人は身体がとても固くなっています。なので身体をほぐし、柔らかくするだけで、緊張は減っていきます。
まずは、ストレッチから習慣にするといいです。
忙しい生活をしていると自分の身体でも疎かにしがちです。
身体からのサインをキャッチして、感覚を感じるようにしていきましょう。
身体の感覚を掴み、感じられるようになると自ずと、あなたの中で安心、安全の感覚が生まれてきます。