受容が使われる場面
カウンセリングなどの場ではクライアントと対話する時にカウンセラーはクライアントに対して受容することが基本となります。
悩みを持たれているかたが自分の悩みを誰かに話すことはかなり勇気がいるものです。
悩みを打ち明けて否定をされると、悩みを打ち明けた人はもうその人には何も話したくなくなります。
逆に否定ではなく相手を受け入れる姿勢を示すとどうでしょうか?
自分自身を受け入れてもらえると安心感を感じることができます。
安心感を感じることは心の問題と向き合うときには必要なものとなります。
まずは自分を受け入れる
自分を受け入れることができない人の特徴として、自己否定をしていることがあります。
自己否定をしていると、自分のことが嫌いになります。
自分のことが嫌いだと、自分を信じることができません。
これが自信がない状態です。
漠然と自信がないと感じていたかもしれませんが、これまで生きてきた中で起こってきた事柄や周りの人からされたこと、それらに伴う感情により自信がなくなっている可能性があります。
それでは自己否定している状態からどうすれば自分を好きになり自信を持つことができるようになるのか?
・自分で決断する
一つは自分で決断をすることです。
自ら決断をすることにより、責任が生まれます。
あなたの人生はあなたが責任を持つことは当然です。
しかし、自分の人生がうまくいかないのは◯◯が悪いからだと人や環境のせいにしている人は本来の力が発揮できません。
また、人から言われたからやっている状態では自分の意志がなくなり依存的になります。
自ら人生を選択し、決断することにより自分を信じることができるようになります。
- 環境を変える
もし今いる環境が合わないと感じているのなら、思い切って環境を変えるのもありです。
環境を変えるのはかなりの効果があります。
仮にあなたが家族と暮らしていて苦痛を感じているのなら、一人暮らしを始めるなど。
家族は大事な存在に間違いはありませんが、同時に家族に苦しめられている人達が多くいるのも事実です。
仕事も嫌々やっているのなら、やってみたい仕事に挑戦するのもありです。
・人とのつながり
これまで、自分で決断して生きていかなければならないと述べてきましたが、一人で全部決めろと言っている訳ではありません。
時には人に頼ったり、人の力を借りたり、人とのつながりは大事です。
人間は孤独な状態では生きていけません。
社会的な生き物だからです。
分からないことがあったら誰かに聞く。
学びたいことがあったら、先生から教わる。
新しいコミュニティーに入ってみる。
行動を起こすことにより人とのつながりは生まれます。
注意点ですが、人に対して依存的になるのはよくありません。
それは人に対して何かやってもらえるだろうという甘えた考え方に近いです。
依存的な状態であるとそれを感じとった人はその人の元を去ります。
逆に利用しようとする変な人の標的になりますので気をつけましょう。
人とのつながりを良くしていくにはどうすればいいか?
それはコミュニケーションです。
コミュニケーションでも他者を受容する
普段のコミュニケーションでもカウンセリングやコーチングなどで使う受容というスキルはとても使えます。
先入観などを持っていたり、他者に対して嫌悪感を持っていると良好なコミュニケーションが取れません。
相手を受け入れる(受容)姿勢があると、フラットな状態でコミュニケーションを取ることができます。
しかし、これが案外難しかったりします。
- 他者を受け入れられると何がいいのか
人にはそれぞれ他人に対して好き嫌いがあります。
あなたもありませんか?
この人は理由は特にないけどなんか嫌いだなと。
この背景には潜在意識の秘密があります。
あなたはこれまで生きてきて、たくさんの人に出会ってきたと思います。
その中には好きな人、嫌いな人、何とも思わない人がいたでしょう。
潜在意識はその膨大な情報をストックしています。
そのストックしてきた情報の中から無意識に目の前の人を判断しています。
例えば、昔とても嫌いな人に似ている人が目の前に現れると潜在意識のデータが発動し、その人を警戒することになります。
顔が似ている、似たような雰囲気、同じような背格好、声や匂いなどもファクターになります。
逆に好きになる人も同じ原理です。
昔好きだった人に雰囲気が似ていると同じく無意識にその人に興味や関心を抱くことになります。
無意識ではありますが、潜在意識は瞬時に判断し、人の好き嫌いを決めています。
どんな人でも受けいられるようになるには人生の経験が必要になりますが、受け入れられるようになると人生はとても豊かになります。
自分だけの狭い価値観だけだと人生の幅はなかなか広がっていきません。
他人の悪口ばかり言って、自分が信じる価値観以外は受け入れない状態は他者の価値観を認めないことにつながります。
そうすると、関わるのは似たもの同士になり狭い価値観になります。
人間関係が狭くなると人生の幅は広がりません。
また、どんな人とでも関わることができるようになると生きづらさというのは無くなっていきます。
なぜなら人間関係が上手くいくとストレスが大幅に減るためです。
どのような人とでもコミュニケーションができるのは強みです。
色々な人と関わることによりあなたの価値観は広がっていきます。
価値観が広がる=人間力をつけていく
人間力をつけると嫌いな人とも関わっていくことが出来ます。
逆に言うと、嫌いな人と関わっていくことで人間力をつけることが出来ます。
もしかしてあなたは今まで嫌いな人を避けて生きてきたかもしれません。
しかし、嫌いな人が現れるのも理由があります。
その嫌いな人と対峙することによって、あなた自身が何かを学ぶことができるのです。
世の中にはこんなに性格が悪い人がいるのかと学べたり、関わっていく中で対応の仕方を覚えたりと何かしら学びがあるはずです。
そういったことを学んでいく中であなたの人間力は確実にアップしていきます。
最初は嫌いな人と関わるのは嫌だと思います。
もちろん無理して関わる必要はないのかもしれません。
しかし、人間力をつけるのなら嫌いな人と関わるのは避けては通れません。
コミュニケーションが上手い人というのはどんな人とでもコミュニケーションが取れる人だと私は考えます。
すぐにコミュニケーションが上手くなる方法ではありませんが、地道に人間力をつけるとコミュニケーションというのは上達します。
まとめ
相手を受け入れる姿勢があると、コミュニケーションはスムーズになります。
相手を受け入れるにはまずは自分を受け入れることができないといけません。
自分を受け入れるには自己否定をやめることです。
そして、自分が望む変化や成長をしていきましょう。